毎度拙ブログをご覧いただきありがとうございます。
あとがき、などとタイトルにはありますが、有り体にいえば初めてミステリーを書いてみた感想でございます。
『紫の研究』のタイトルは、言わずと知れたコナン・ドイル大先生の超絶ウルトラ有名なシャーロック・ホームズシリーズ『緋色の研究』にちなんでおります。
ただし、中身については、前後編で10分くらいで読み終えることができ、年末に読んでなるべくモヤッとしない、犯罪とまでは言えないような小さな事件にしたいなぁと思ったので、北村薫先生の「円紫さんとわたし」シリーズのようなものをずっと念頭においていました。
ご存じない方は『空飛ぶ馬』とか超おすすめです。
あと参考にさせていただいたのは、いわゆる「アホバカミステリー」と呼ばれている(らしい)蘇部健一先生の『六枚のとんかつ』。
これもおすすめ。物語のテンポとかオチの付け方とか、とても参考になりました。
なにしろ短編なので、登場人物は最小限、人間関係もなるべくシンプルにしたい。でもミステリーなので話に意外性もほしい。
それで私の頭に一番最初に浮かんだのが、冒頭の一文、
「仮装パーティーにメイドの衣装で参加したら、本物のメイドに間違えられた」
でした。
「え、そんなことある?」
私もそう思います笑
てゆーか、ないだろ現実にそんなこと。それならどうしたらありうるのか?と思ったのがきっかけ。
アイデアは出てくるけど、それを全部入れてたら短編にはなりません。
そこで紙にキャラ設定と相関図、話の展開について思いついたことを片っ端から書いていき、いらない部分はバッサリ削ぎ落とすということを繰り返しました。
ちょっとボンヤリして流されやすい主人公のキャラは変わらずでしたが、雅緋と紫音はほぼ真逆といっていいほどキャラが変わりました。
雅緋は最初の設定では宝石商で働くチャラい彼氏がいる羽振りの良いキラキラ系女子で、紫音にいたってはごく普通の美女でした。
それが、雅緋は妹の進学費用を稼ぐために会社勤めだけでなく週末バイトまでする健気なお姉さん、紫音は紫ドレスのマッチョ。
雅緋は話を書いていくうち余計なキャラを出さないようにしたら自然とそうなりました。
紫音は、最初の登場シーンが、普通に女性だとあまりインパクトなさすぎたので…
形部係長(紫音の兄)出す必要なかったんじゃね?とも思いましたが、紫音がどうやってパーティーチケットを入手したのかと考えたとき、兄が会社で(おそらく雅緋から)もらったチケットを使ったとするのが妥当かな~と思うので、出演は妥当だったのだと思っています。
これは本編のどこかにちらっと書いておけばよかったな。反省。
CBDについては、最近法律が変わったというニュースが報道されたりしたので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
海外ではすでに医薬品として認められた製品もあるようなので、日本でも今後、輸入が増えたり、研究が進んで国内で精製された製品が出回ることを見越しての法律改正なのかなと思ったりしました。
さて、紫音が雅緋から買った小箱は、果たして適法なCBD製品だったのか、それとももっとグレー、あるいはアウトな製品だったのでしょうか。
そして、彼の「クライアント」はいったい誰だったのか。
すべての謎を解いてしまうと面白くないので、読者の皆様に自分で考えていただくために残しておきました。
どうぞご自分なりの答え探しを楽しんでみてくださいね。
では、どうぞよいお年を!
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